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  • t-kobayashi58

象は鼻が長い?

日本語の主語の論争。「象は鼻が長い」の主語は「鼻」ですね。「象」は主題。これから話を始めるテーマ、議題と言ってもいいですね。よく出る例として「私はカレー」、「俺はウナギ」。勿論、私=カレーでもなく、俺=ウナギでもありませんね。

日本語は主題を一番先に持ってきます。そして動詞は一番後ろですね。そして主語はわかりきっている場合省略が前提となります。英語、中国語などは主語と動詞はなるべく近くに置こうとします。そこで日本語は、主題と動詞の間にいろいろな修飾語が入りこみ、さらに句読点のない文章になるととても読みづらい文章となります。

実際にあった契約書の一文で、「甲は客集めが可能な限り乙に一任する」。わかったようなわからないような。。意味は「乙が客集めが可能な限り、甲は乙にそれを一任する」でしょう。しかし、翻訳はあまり意味を補いすぎるのはリスクを伴います。原文が曖昧のときは訳文は意訳と曖昧の中間くらいを狙うのがベストだと考えております。上記の例はParty A will entrust Party B to the extent possible to attract customers.になりました。

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